第37回 伝統太極拳談議サロン 安井守推進部長
今年の春(正月)、道場開所5周年記念を祝して武川荘主より発せられた、
http://liu85taikyokuken.dou-jin.com/Entry/174
聖地「美濃加茂道場」を中心に「新日本の健康長寿街道」の創造への活動の呼びかけに、さらなる向上を祈念して一幅の掛軸を作成しました。その思いが実現したのは4月8日 花祭り(お釈迦様の誕生日)の日でした。道場でも花見の宴が催され、それは私にとって香厳撃竹の出来事でした。修行に悩んだ香厳禅師は庭掃除をしていた時に小石が竹にあたる音を聞いて悟りを開いたと伝われています。
私にとっては、悟りまではいきませんが太極拳のすばらしさの入口に立てた思いです。それを気付かせてくださったのが向井先生です。
午前の練習を終え、道場の裏山に登り湖水(ダム)の畔を散策していた時、向井さんが、これ何て書いてあるのと尋ねられました。大きな岩に「水徳無盡」とありました。水の恩恵は無盡(尽) 蔵にあるよ、それはダムのおかげですよと言っているようでした。「大禹治水」の言葉が浮びました。中国の伝説の皇帝、五帝の一人、禹が水を治めたことにより黄河文明が始まりました。太極拳との関係を考えてみました。ダムの貯水はア-チ(弓)式、ロックヒル(岩山)式があります。
放水は自然と人の生活の調和です。
武式太極拳の武禹襄宗師は太極拳解で「蓄勁如張弓」、「発勁如放箭」と解いておられます。劉老師がいつもおっしゃる「勁整」(足・腰・手) をダムに見たきがします。
「論語」の中に次のような言葉があります。
「知者好水、仁者好山、知者動、仁者静、知者楽、仁者寿」
仁者は長命である、動と静の調和の必要性を論しております。
楊式太極拳の楊澄甫大師は太極拳の心得、十訣の最後に「動中求静」と説いておられます。かつて劉紅年老師は、その答えは太極図の中にありとお話になられています。
皆さん、その答えを求めて自然豊かな聖地(道場)へ足を運んでみて下さい。
「水徳無盡」に対し道場は「拳仁無量」です。太極拳のもたらす量り知れない健康寿命への恩恵を求め道場の守り神「紅龍」のもと鍛錬しましょう。
若手指導者の努力で太極図はリニュ-アルされました。
四季折々の彩りの変化はまさに健康長寿街道の中心(聖地)に相応しいレベルに達してきました。皆さんの力で守りたてていきましょう。
それは「紅龍導 ○」 となるでしょう。
○あなたの思いの案を入れて下さい。
2018年全体交流大会
2018年5月19日 日本碍子ホ-ルにて全体交流大会が開催され90名近くの参加者で熱気溢れる大会となりました。
始めに安城の神本守行先生のご内儀タツ様(92歳) が4月にご逝去されたことを悼み全員で合掌しご冥福をお祈りしました。
司会の向井さんから元気な姿でこの場に集合できるのはひとえに日頃の太極拳練習のおかげ様との掛け声で大会が開催されました。
始めに劉紅年会長から人生150年時代に向かって健康で楽しい人生を歩むには日々太極拳で己を磨くこと、この世に生まれる時も、神様に召される時も自分の意思では決められませんが人生を楽しく歩むことは自分自身しだいです。
私たちも水上に停泊する船舶の錨の如く、心の錨を太極拳に置き足元をしっかりと大地に着け日々楽しく精進しようではありませんか。
続いて長谷川顧問様、安井推進部長の挨拶
神本守行先生(93歳) の挨拶
年を重ねる毎に若々しくお元気な姿に太極拳の醍醐味が伝わります。
遠路はるばる駆けつけて頂いた茨城支部長の中山様、四国支部長の
加地様 ご挨拶
各教室で伝統楊式太極拳をリレ-方式で演武していきます。
伝統武式太極拳
劉紅年会長による指導
全員での集合写真
続いて
小牟田さん、石川さんのお2人が「ガンという難病」を太極拳で
乗り越え見事に回復されたお話を頂きました。
今回も新たにご参加頂いた方、遠路よりお越し頂いた方々、など皆様のお元気な姿を一同に会することが出来ましたことを感謝申し上げます。
第2部は金山駅近くの「豫園」で美味しい中華料理に太極拳談議の華が遅くまで続きました。
幹事の皆様お疲れ様でした。
女性活躍社会に太極拳で変身
2018年4月14日 「あいち国際交流はなのき会」様の依頼により
常滑イオンホールで劉紅年会長による「女性の一流労働者への変身」と題した講演会がおこなわれました。
日常生活において、出産、子育て、家庭の世話など、身体的なストレスは仕事を中心とする男性を 超えるものがある。にもかかわらず、寿命が長いのはなぜか。まさに女性は腸管力による生きる術を 身に着けている。男性を超える素晴らしい機能を身に備えている女性が一流労働者になるためには常 に前向きな(攻めー自立・自律・身心ともに健康)姿勢でいることが大事!
その為には太極拳で腸管力・丹田を鍛える事です。
劉会長のユーモアを交えた楽しく、貴重な話に釘付けです。
女性活躍方程式
人生150年時代に女性の地位、活躍が問われます。今回の講演会を機に女性活躍方程式を実践して社会に貢献してまいりましょう。
全員で喚起の拳をあげて意気込みを誓いました。
生徒さんによる太極拳「剣」の演武の後、参加者全員で太極拳の実演を行いました。
新緑愛でる太極拳の集い
2018年4月8日 廉譲堂太極山荘に30名の太極拳士が集いお花見の宴を催しました。今年は例年に比べ桜の開花が10日程早く当日は新緑の合い間に花びらが舞う風情となり、お花見名所の湖水では「花いかだ」が水面を揺らしていました。
先週までの「春うらら」と打って変って北風が吹きすさみ気温も冷え込みます。我々太極拳士にとっては正に太極拳日和です。今年の桜は例年よりも早く開花すると同時に素晴らしい満開の花を咲かせました。厳しい冬を乗り越えたからこその妙味です。我々太極拳士も自然に学び太極拳の華を咲かすべく「新緑愛でる太極拳の集い」となりました。
そこで森田さんが詠いました。
●山を打ち 村現はるる 春の雷
●大いなる 湖水の堤 花曇
午後はイタリアンの「ラヴェリタ」で懇親会を催し楽しい一時を過ごしました。
幹事の皆様お疲れ様でした!
太極拳活動報告=伝統太極拳の輪を広げましょう
1. 四国支部報告 加地さん 平成30年3月17日
四国太極拳3教室の2番目に開講した“常設型サロン あいあい北野”の練習風景です。ここには体に弱点を抱えながらも熱心に励む高齢者の姿があります。
2.みずほ教室報告 中村さん 平成30年3月8日(木)
瑞穂リハビリセンター 名古屋ガーデンクラブ様のご依頼により、「中国伝統楊式太極拳85式」について、向井講師が講演しました。
まず初めにガーデンクラブ様のガーデンについて向井講師が感じられたお話しから始まり、「太極拳の歴史」、「太極拳の聖地」へ行かれた時の事、劉紅年老師が研究されている「脳腸相関」の事など、質問も交えながら和やかな雰囲気で講義が終わりました。
皆様と太極拳14式迄の実技では、ゆっくりとした動きの中にも片足になり、かかとから下ろす7:3の力の移動、陰と陽がある事など、「効きます、効きます」の声が聞こえてきます。筋肉痛が明日来るか明後日3日後?「上手」の向井講師の言葉に、「先生褒め上手」の声が飛び交いながらあっという間の時間でした。
知識豊富な名古屋ガーデンクラブの皆様との出会いにも感謝です。みずほ教室の大島さん、ありがとうございました。
太極拳三昧の一日
2018年3月4日(日) は午前、午後、夕方全てが太極拳の一日でした。
午前はNHK文化センタ-で劉紅年会長の講演会「太極拳を科学する」
歴史の先人に学び、現代科学で解明すると共に劉会長の最新研究で
迫りました。
50名を超える聴講者が熱心に聞き入り時間の経つのも忘れてしまいました。
講演会最後に人生150年時代に向け全員で「エイエイオー」と雄叫びを
あげ明日からの人生に向けて鼓舞しました。
昼食を挟みNHK文化センタ-の伝統武式太極拳教室で太極拳理論を
身体で実践し続いて朝日カルチャ-センタ-で伝統楊式太極拳を
学ぶ事が出来ました。
心と身体が新しく蘇った一日です。
最後に生徒さんから花束の贈呈を受け太極拳三昧の一日を終了しました。
第36回 伝統太極拳談義サロン 安井推進部長
近来稀に見る大寒波に覆われた廉譲堂太極山荘、一面の銀世界、そんな時も
●好好練太極
●天天変年軽
で練習あるのみです。
新年好 今日の劉老師を始め皆さんのお話は、太極拳の健康効果でした。
特に平均寿命、健康寿命の差を縮める為の太極拳の片足で立つ効果を改めて認識しました。そこで思い出された言葉があります。
●天天変年軽
これは2002年8月 劉老師と我々弟子達が中国四川省楽山での太極拳交流大会に参加した時、皆さんの代表として劉老師のアドバイスを得て中国の拳友の前で誓った言葉です。好好とは好を勝手ではなく、楽しく、休まず、焦らず継続することです。そうすることにより、天天(日々) 変年軽(若返りましょう)。今の私には「軽」にはダイエットの必要が含まれています。(貴方は?)
2018年新年流大会 in 廉譲堂太極山荘
2018年1月6日、7日の二日に亘り美濃加茂廉譲堂太極山荘本部道場を中心に初稽古が開催されました。新年を迎えるのに相応しい穏やかな冬晴れの下、遠くは東京からも参加され今年の太極拳に取り組む意気込みを披露しました。
初めに司会の向井さんから戌年の今年は太極拳で「ワンダフル」素晴らしい日々を過ごしましょうと開会宣言をされました。
会長挨拶
新年好、素晴らしいお天気の中で新年交流大会が開催できることは皆様の太極拳に込める思いが通じたものと感謝します。
今年の干支は戌年です、犬は両手、両足でしっかりと台地を踏みしめ時には俊敏に飛びかかり、時には穏やかにお座りします。太極拳も両足で台地の力を借り実と虚を演じていきます。干支に学ぶ事が沢山あります。ところで平均寿命のトップクラスの都市は香港ですが其の理由は一に朝の太極拳、そして飲茶を飲み、皆で語らう事だそうです。私たちも今年は「医食同源」=「医食動言」を合言葉に活動しましょう。健康長寿には医療、食事、太極拳で動く事、そして大いに語ることです。太極拳の魅力を初めての方にもベテランの方にも語り太極拳の輪を広げてまいりましょう。
新年あけましておめでとうございます。
この地に本部道場廉譲堂太極山荘が開所して6年を迎える事となりました。伝統太極拳の継承、普及で健康長寿を目指して活動しております。この素晴らしい太極拳伝統文化をこの地で脈々と受け継ぎ継承してまいりましょう。
安井推進部長
後日、詳細掲載します。
場所を大広間に移し、劉紅年会長の講演会を開催し、会長から李(lǐ)亦(yì)畲(yú)先師の太極拳論・老三本・十三勢の概説をこの場で5年間に亘り講演し今回は6回目として纏めの話としました。
夜は会場を美濃加茂シテイホテルに移し夕食、懇談で夜遅くまで太極拳論議で盛り上がりました。
翌7日は中山道太田宿を訪ね、昨年末に掲載した「大人のためのファンタジー・初夢に願いを込めて」日本の中心、身体の中心、太極拳の丹田と一致した廉譲堂太極山荘を中心に「新日本の健康長寿街道」創設スタートをきる事となりました。さっそく中山道太田宿木曽川沿いで練習です。
そして太田宿近くの飛騨川に浮かぶ中の島に立つ小山観音さまに初詣。
早速、飛騨川沿いで練習です。川では美濃加茂高校ボート部が熱心にボートを漕ぐ風情と川面を渡るマイナスイオンで寒さも忘れる気持ち良さ改めて感激です。
今年も新たな目標・テーマが与えられ全員初心に帰り太極拳に取組んでまいります。
「医食動源」、そして「新日本の健康長寿街道」です。
大人の為のファンタジ- 2018年初夢に願いを込めて
廉譲堂太極山荘荘主
2017年12月31日ここ廉譲堂太極山荘に108名の太極拳士が集合し劉紅年老師の下、重要な会議が開催されました。
お集まりの皆様、既にご存知の事とは思いますが改めてお話します。日本の中心(人口重心) は岐阜県関市です。
それでは人体の中心はと問えば「へそ」ですよね、では太極拳を行う上で身体の中心は丹田です。「へそ」下5cm程の腸管内部を指します。太極拳では丹田が扇の要の如く足、腰、手を司ります。さらに廉譲堂太極山荘は日本の中心関市の東方20kmの処に開所されています。此処は正に人体で言うところの丹田の位置に相当します。偶然の一致とは云うものの日本の中心、身体の中心、太極拳の中心丹田と全てが一致したこの場所は日本の5街道、中仙道の中心太田宿(美濃加茂市)と同郷です。これは偶然ではなく必然なのです。日本の5街道は江戸を中心として発展してまいりました。
現在日本は超高齢化社会を迎えています。平均寿命は世界のトップクラスにありますが残念なことに自分自身で活動できる健康寿命との格差は10年近くあり本人にとっても家族にとっても決して幸せなことではありません。そこで我々はこの美濃加茂市廉譲堂太極山荘を中心に「新日本の健康長寿街道」を創造すべく活動して行こうではありませんか。現代版徐福伝説の扉が開くときです。
そこでお集まりの皆様には全国津々浦々で太極拳を通じた健康長寿社会の実現を目指すべく2018年1月1日 日の出と共に108本の矢に化身し乗じて密使として放ちます。雀、白鶴、虎、猿、馬、野鳥、金鶏、白蛇、燕子、猫、鼠、黄蜂、魚、龍、鳥、亀、鳥龍、青龍、獅子、馬、大鵬、牛、雁、鳳凰、白猿などに化身し、それぞれ独自の技を駆使して困難に立ち向かいます。
先ずは太田宿を中心として中仙道沿いに活動します。既に先遣隊として事前に放たれた矢の先は、名古屋栄、瑞穂、熱田、極楽、北名古屋市、安城市、大府市、碧南市、桑名市、津島市、岐阜市、浜松市、東京江戸川区、四国です。太極拳士の誰が何に化身し何処へ放たれたのかは順次報告してまいります。お楽しみに。
2018年1月7日に太田宿で結団式を行います。
*挿絵:井ノ口さん
それでは皆様初夢でお会いしましょう。
良い年をお迎えください!
2017年 餅つき大会 in 廉譲堂太極山荘
今年も師走を迎える時期となりました。2017年12月10日 廉譲堂太極山荘で1年を通して練習に励んだ皆様の総決算としてお餅をつきました。
30kgsのもち米を6臼でついていきます。前日に水洗いし準備し、当日は薪を焚いて湯沸かしから始めます。冬ばれの気持ちの良い寒さの中で火の当番は楽しいですね。
餅つきは、「つきて」と「返して」の息の合った動きと、杵の打ち方がものを言います。太極拳で鍛えた「足、腰、手」が発揮される場面です。
皆さんが一致団結し餅をこね、お供え餅、あんこ餅、草餅、黒ゴマ餅等を作りました。中でも太極陰陽図のお供え餅は特大です。
焼き芋を頬張る乙女の皆さん
枯葉を燃やし1年を感謝
そして、1年の締めとして安井推進部長が水墨画の大家「許梅邨」先生に依頼し、木製板に描かれた水墨画を先の東屋「留珠閣」に続き、離れの日本間に掲げました。本部道場廉譲堂太極山荘は東の東屋には「青龍」が、西の離れには「鷹」が鎮座しました。 東は中国の伝説上の神獣、四神 (四象)の1つ東方青竜。蒼竜(そうりゅう)が、西には高瞻遠瞩(Gāo zhān yuǎn zhǔ)の鷹が高所から遠くを見通します。
我々も人生に高い目標を持って日々鍛錬することが健康長寿の道だと諭してくれます。「青龍」、「鷹」が道場の守護神として我々を末永く見守ってくれる事でしょう。
それでは皆様良い年をお迎えください!!!
第35回 伝統太極拳談義サロン
謙虚の先を求めて、第二段 太極拳(剣)を楽しもう。
第四話 太極拳の聖地 永年県に学ぼう! 安井守推進部長
開所五周年は、まさに節目の年、飛躍の時です。道場東方の台地に
留(劉、龍)珠閣が建てられました。剣の套路46・魚跳龍門の技の
マスターを願い東の守り神(青龍)の絵を奉納し5周年記念行事の
太極拳聖地、永年県の旅に参加しました。邯鄲市、永年県の周辺は
故事や旧跡が多くいたる所に謙虚の先を考える課題に遭遇しました。
全てをお話しする時間も解読する能力がありません。ガイドさんの
車中での邯鄲市にまつわる二つの話から始めます。
(1)邯鄲の夢(一炊の夢)
不平、不満や欲望からの人生ははかないものとの教え、戒め?
(2)「完璧」の語源のお話し
今から2300年程前の戦国時代 邯鄲は趙の国の都でした。
趙の国は「和氏の壁」という十五の城に値する壁がありました。
それを何とか手に入れようとした秦の国の横暴から、壁を守って
出世した藺相如と、それを快く思わない将軍 廉頗のお話し。
藺相如は常に謙虚な態度で争いを避け、部下に今二人が啀み合えば
趙の国はたちどころに秦に滅ぼされるでしょうと話した。それを聞き知った廉頗は自身の不明をわび「刎頸の交わり」を交わすまでの物語。(刎頸の交とは相手・友の為なら自分の命までかけてつくす。)剣の套路の中に秘められた故事、お話はないか探してみましょう。
最初に浮かんだのが「34・哪吒深海」この技を皆さん、この夏必死に練習しましたね。斉天大聖(孫悟空)の海の竜王から得たという如意棒に破れた
哪吒太子は更なる技を求めて修行に励みます。
● 剣先に 願いを込めて 海深く。
● 如意棒の 先を求めて 突き進む。
「35・犀牛望月」 私にとってまだ解読出来ない技です。皆さん考えてみましょう。牛と月 神秘的ですね。
次は太極拳(剣)を楽しもう(第二話)で北斗七星②魁星式⑤⑪小魁星式の話をしました。小魁星式で虚(静)の構えは難しい、2度出てききますという話をしました。もう一つの技が射雁式です。「36・40射雁式」雁書・かりのたよりで知られるBC100年頃の漢代の蘇武の物語が重い出されます。使節団の団長として匃奴に向かった蘇武は匃奴の内乱に巻き込まれ、捕虜となりました。部下全員が匃奴に投降した中ただ一人「忠」を貫き苦節19年北の果
てで耐え忍び雁に託した帛の文(漢の使者の作り話)により助けられたという故事が思い起こされます。
● 小手かざし 狙い定める 雁の文。
● 蘇武の忠 北の果てより 雁運ぶ。
●
ここで忠恕の言葉を用いたのは、劉老師の師、傅鐘文宗師の墓の門に金色に輝くこの文字を見つけたからです。
この言葉は「論語」や「中庸」に孔子の言葉、生き方として出てきます。
論語 「夫子道忠恕而已矣」
中庸 「忠恕違道不遠」とあります。
仁者(徳のある人)への道は忠恕(真心からの他人への思いやり)である。?
今回の太極拳聖地をめぐる旅では各地で三教(儒教、道教、仏教)の三位一体の精神(相手を認め尊重する)を痛感しました。
そのことは李光藩老師の生きざまにダブります。旅の主要目的である大師の八十歳の誕生会の宴では、我々を温かく出迎えて頂きました。武式はもとより楊式、陳式の大家や元少林寺拳法の達人が集い和やかなものでした。穏やかな大師の立ちい振る舞いが忘れられません。謙虚の先の行動の一端を見たきがします。
廉譲堂太極山荘開所五周年記念 第六弾
平成29年11月11日、12日の二日間に亘り廉譲堂太極山荘開所五周年
記念交流大会が開催されました。
岐阜県美濃加茂市の里山に本部道場を開所して早5年が経過しよう
としています。11日当日の気象状況は天が味方したのか、この5年を
走馬燈のように演出して頂きました。早朝は小雨模様で心配
しましたが式典が始まると秋空が広がり祝福しているようです。
それも束の間、北風にみぞれが花吹雪のように舞い込ます。
一瞬身を凍らせますが、突然、雲が切れ青空が温かい空気を運ん
できました。各教室事に日頃の成果を披露していきます。山荘内の
陰陽図花壇に使われた黒龍、青龍が楽しく遊んでいるが如く天空は
黒い雪雲に覆われたり、青空を取り戻したりと目まぐるしく変化
していきます。
式典司会者の向井さんが初めに、この5年を振り返り山荘の四季折々
の変化、道場として定着していく様子、皆さんの成長ぶりを語りま
したが、正に天空が我々の過ごした5年を僅か3時間で映し出して
いるようです。
この5年は皆様と一緒に健康作りに邁進してまいりました。
特に3S ( SMAIL, SMART, SIMPLE) を念頭に何時でも、何処でも、
楽しく太極拳を学ぶ事で健康長寿の実現を図っております。
これからも10周年、20周年と皆様と共にこの山荘を舞台に元気に
学んでまいりましょう。
安井推進部長が恒例の太極拳の奥深さを画図によりお話しされました。
詳しくは後日、特集します。
生徒代表として井ノ口さんが中国遠征の報告を話されました。
全員による伝統楊式太極拳、武式太極拳、剣の練習です。
そして会長による指導、長谷川名誉顧問様総評、浜松清水さんの
手締めで第一部の行事を終了し、第二部会場の鬼岩温泉湯元館へ
移動します。
17時より劉紅年会長による講演会が開催され、太極拳の極意、
腰の移動(腰帯四肢)、重要性について楽しく講演頂きました。
ラジウム温泉でリラックスし、晩餐、懇親会で伝統太極拳理論や
練習方法について話が盛り上がり夜遅くまで語りあい楽しい時を
過ごしました。
翌12日は早朝より鬼岩公園内の散策です。紅葉と、奇岩の立ち
並ぶ渓流沿いに山道を登って行きます。鬼太郎さまの洞窟で
祈願し、朝食の後、朝練です。
皆様がこの二日間で英気を養い太極拳の醍醐味を満喫し、新たな
太極拳人生の出発点としてこれからの日々を過ごす節目の
記念大会となりました。
幹事の皆さまお疲れ様でした。
廉譲堂太極山荘開所五周年記念 第四弾 第三回報告
10月8日永年県広府鎮と別れの時となりました。早朝にも係わらず
李光藩大師始め拳友の皆様の見送りを受け、短い滞在ではありました
が多くの拳友と交流し、太極拳故郷の大地を自身の身体で感ずる事が
できました。別れ際、李光藩大師から劉紅年会長に次のような
メッセ−ジを頂きました。「お気をつけて旅を楽しんでください、
練習に励んで伝統太極拳の普及を頑張ってくださいね」と、
ありがたいお言葉で、これからの太極拳に取り組む心意気を
翌日8日は歴史遺産の見学です。渉県の鳳凰山山麓の「媧皇宮」へ向かいます。
この場は女媧を祭る場所で女媧はここで石を練り天を補い、土をこね人を作ったという伝説があります。毎年旧暦3月1日から18日にかけて、全国各地から多くの人が女媧を拝みにここを訪れ、「女媧祭典」は祖先を祭る全国5大イベントの1つであり、2006年に第1次国家級の民俗「無形文化遺産」に指定されています。ここからが我々太極拳士の本領発揮となります。女媧像は断崖の中腹にあり急な石畳の階段を500段以上登らなければなりません。実はこの先の訪問地である「响堂山石窟」は700段以上の登りとはこの時点でだれも知りません。
続いて邯鄲市西方にある仏教石窟寺院の响堂山石窟を訪れました。
時折小雨が降る中、黙々と石段を登り石仏に参拝しました。
翌9日は早朝太極拳を天壇公園の廊下で行い、公園内散策の後、道教所縁の寺院「白雲観」を訪れました。道士像に皆さん手を合わせ太極拳が出来る事に感謝しました。
そして万里の長城へと向かい、「慕田峪」へはロープウェイで登ります。頂上からの眺めは延々と続く城壁が圧巻でした。天候は急変し強風が吹き荒れ、みぞれが降りだします。
昨日に続いて荒天の中、不思議なことに力がみなぎってきました。
正に日頃、美濃加茂本部道場で自然と共に練習し養った成果が表れた時でした。
北京に戻る高速道路では濃い濃霧で視界は数メートルと視界を遮りますが無事、
北京市内のレストランに到着。ここでサプライズの披露です。
安井守推進部長が当日誕生日を迎え皆で祝福しました。そして、京劇の鑑賞です。
故宮(紫禁城)を訪れ皇帝の権力の強さ、偉大さに驚嘆です。
セントレヤには夜9時過ぎの帰国となり全ての行事が無事終了しました。
今回は道場開所5周年記念行事の一環ではありますが、伝統太極拳故郷で貴重な体験を学んだ旅でした。
廉譲堂太極山荘開所五周年記念 第四弾 第二回報告
10月7日は叢台公園で早朝練習。その後、楊式、武式太極拳発祥の地“永年県広府鎮”へ向かいます。それぞれの記念館で我々の練習成果を演武しました。城壁から広府鎮の古い町並みに歴史の奥深さに感激です。劉紅年会長の師匠である傅鍾文老師墓苑を参拝し、伝統太極拳を学ぶ事が出来た幸せに一同感謝の念を収めました。
李光藩老師の80歳誕生祝いを兼ねた夕食会が地元レストランで
開宴し多くの拳友が見守る中、我々が日本から持参した記念の
旗の披露です。Happy birthday to youの唱和でお祝いしました。
そして、いよいよ我々の演武です。武式太極拳、楊式剣を披露しました。
お返しは李光藩老師の武式の模範演技
弟子の皆さんによる推手等のパフォーマンスを見せて頂きました。
御礼に我々が日本から用意した香豊かなコーヒーを振舞いました。
続く 第三回報告
ご期待ください。
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伝統楊式太極拳第5代伝人
伝統武式太極拳第6代伝人
中国伝統文化の華である伝統太極拳の普及と継承を目的とし2000年9月名古屋にて設立しました。
楊式太極拳創始者の楊禄禅先師は晩年弟子たちを前に太極拳の究極の目的を話しました。
弟子たちは秘伝の技の伝授を期待して集まっていたが先師の言葉はく「詳問用意終何在,延年益寿不老春」と答えたそうです. 日本語で太極拳の最終的な目的は,「アンチエイジング,心身ともの健康の実」であると。
司馬遷の「史記」によると紀元前3世紀、中国秦の時代に始皇帝の命を受け徐福以下3,000人の童男童女が東方(韓国、日本)に不老不死の霊薬を求めて船出しましたが霊薬は見つかりませんでした。
しかし、現代不老長寿の術はあります。それは太極拳です。
歴史のロマンと現代社会を生き抜く術を学びながら医学的効用について解明を図ってまいります。
医学博士会長 劉 紅年