第28回伝統太極拳談議サロン 学自修 第二回 H・Sさん
学自修(劉先生登場)
悪戦苦闘&試行錯誤を繰り返し、劉紅年先生の指導のもと、
次第に太極拳に目覚めていく姿を赤裸々に綴ります。
(今回は2回目となります。)
本来なら、劉先生に内容を確認して頂いてから書くのが筋ですが、
あえて、日ごろ心に思っていることをそのまま書きます。従って、
不適切な表現が散見されると思いますがご勘弁ください。
平成22年10月にNHK教室に入り、劉先生に直接指導を受けることに
なります。さらに半年後からは名古屋駅近くの本部道場でも指導を
受けることになります。いよいよ劉先生が本格的に登場してきます。
毎回、劉先生のお言葉をノートに書き留めていました。
(4年半ぐらい)
日付と場所(教室名)、先生のお言葉を黒のボールペンで
記載します。それに対する私の考えを赤のボールペンで書きます。
ノートを開くと、赤い文字でびっしりと試行錯誤した経緯
(苦悩した様子)が綴られています。
今、見ると幼稚。でも、それがあるから現在がある。
私の考えを記載するときのタイトルは「学自修(がくじしゅう)」です。
これは私の「連載記事のタイトル」にもなっています。
「学自修」というのは、楊式太極拳の先人で鄭曼青(てい・まんせい)という有名な方の著書「太極拳自修新法」から「自修」という字を引用し、頭に「学ぶ」という字をつけました。
つまり、「学自修とは、自らの練習(修行)で学んで得たこと。」という意味です。
太極拳は、足や手の形、その動かし方について、名前(太極拳用語)がついています。
足や手の形、その動かし方を口や文章で表現すると長くなりますが、用語を使えば、わずか二文字(まれに三文字)で表現することができます。よく使うものだけでも覚えておくと便利です。また劉先生のお話しを聞くときにも役立ちます。
例えば、ある日、劉先生が「チョウチン」と言われたことがあります。これだけでは意味は分かりませんが、用語を知っていれば「円襠(イェンダン)」だと気付きます。「円襠」の意味が分かれば、劉先生が何を言われたか想像できます。
また、太極拳には方角があります。普段、道場や教室では使いませんが、知っていると、これも便利です。また、足、腰、肩、顔がどの方角に向いているかは大事です。しかも微妙に変化します。方角の意識があると、細かい動きにも注意を払うようになります。
ところで方角に関して、当初からずっと疑問に思っていたことがあります。
楊式太極拳には、三代目の著書と言われる「太極拳体用全書」という秘伝書があります。そこには85式の套路の動きと要点などが細かく書かれています。(和訳されたものでも、とても難解で、中身はまるで分かりませんが。)
問題は蹬脚(ドンジャオ)です。(和訳書を基に要約しますが)蹴りだす方角は東または西です。軸足のつま先は東南、東北、西南、西北のいずれか(つまり斜角の方角)を向くと書かれていました。それは両足の角度が45度に開いているということです。先人の古い写真を見ても、中国の名だたる方々の動画を見ても45度に見えます。
ところが劉先生の動きは、蹴りだす方角は東または西で同じですが、軸足のつま先は南または北を向いています。つまり両足の角度は90度に開いているということです。
「劉先生はなぜ90度なのか。」
3年ほどして自分なりの考え(まだ幼稚)に基づき、劉先生にお尋ねしたことがあります。
劉先生は、笑いながら「ダイタイネ」、実の足について考えみましょう!・・・
と答えられました。つまり「正確に90度ということではなく、概ね90度ぐらい。」という意味と思われます。ここで重要なことは、「両足の角度が90度に開いている。」ことを否定されなかったという点です。
その後もずっと疑問に思っていましたが、最近、漸く(ようやく)、自分なりに結論を見つけることができました。(正しいかどうか別にして)あくまでも個人的な見解ですが、右足を上げる場合を例にして書きます。その時に、右足(虚の足)を上げようとすると、45度の方がやり易い。一方、その時に、右足(虚の足)を上げない(つまり右足を動かさない)で、上げる場合は必然的に90度になります。理由はいたって簡単です。
伝統太極拳をやっている方ならば、誰でも知っていることと思います。(他人が見たら両者は同じように見えますが。)
つま先の僅かな角度の違いですが、ここに至るまでに7年もの歳月が掛かりました。
劉先生の素晴らしいところは、「固定概念にとらわれることなく、
自らの経験で得たことを基に指導されていること。」と思います。
(このことは特に力説したいですね。)素晴らしい先生に指導を受けられて幸せに思います。(決して、お世辞ではありません。)
今回はここまでとします。
次回は「知っていることとは」について書きます。
(乞う、ご期待を)
2016年5月22日 美濃加茂の棚田で太極拳生徒さんによる
田植えを行いました。地元の勉さん、ご両親から水田を
お借りし懇切丁寧な指導の下、一部手植えに挑戦です。
棚田の場所は林道を分け入った森の中に在り、正に桃源郷の
風情です。
皆さん田植えは幼少の頃に見聞した程度で初めての体験です。
手植えも太極拳の技「海底針」「金鶏独立」を使った別名
「棚田太極拳」を楽しみました。
勉さんのお父上は83歳、お母上は79歳ですが現役です。
お父さん曰く
「70年以上に亘って田植えをしているが,満足していません」
との事こと。正に達人の境地です。我々太極拳を学ぶ者もこの
心意気を大切にしたいですね。
これからも、草取りなど愛情込めて手入れをしていきます。
実りの秋の収穫が楽しみです。もち米を植えましたので
年末の餅つき大会に供します。
NHKテレビ「さらさらサラダ」生出演
5月10日(火)11時30分から12時00分 NHKテレビ生放送
「さらさらサラダ」に我が会 劉紅年会長が出演します。
太極拳で腸能力アップ、キャスターの皆様と実演します。
是非ご覧ください。
http://www.nhk.or.jp/nagoya/salad/
会場は名古屋地下鉄栄駅近くのNHK放送センター1階です。
宜しければ直接会場へ応援に来て下さいね。
2016年 お花見太極拳練習会
4月10日 美濃加茂「廉譲堂太極山荘」では満開の桜の下、
太極拳の練習会を開催しました。桜吹雪が舞う中、
太極拳に励む皆さんの練習風景を紹介します。
隣接の湖畔は桜並木で湖面と落下した花びらが何とも言えない
コントラストを演出しています。皆で食後の散策を楽しみました。
午後は写書教室、会長より「剣の十三勢」について詳しく
説明を受け全員で太極剣51式の套路名を書しました。
早速実践です。心技体考えるだけではなく身体でどれだけ
表現できるのか、 楽しみです。
本日を振返り二人の俳人が詠いました。
守俳 風が舞ひ 花びらひらり 極意見せ
道場に 笑顔満開 花の宴
栄人俳 失ひしもの いろいろや 散る桜
雪月花 わけても夜の 池に花
太極拳理論については名家の先師の方々が著述を残して
おります。なかでも腰の重要性について必ず述べられています。
武式太極拳初代の武禹襄先師の「太極拳論」の中では
「其根在脚、発腿。主宰于腰、形于手指」
(根は脚にあり、腿に伝わり、腰で主動し、形は手指に現れる)
作者不明 「十三勢歌」の中では「命意源頭在腰際」
(太極拳の命の源は腰に有り)
楊式太極拳第3代 楊 澄甫先師の「太極拳説十要」口述では
「松腰」、「虚実変化皆由腰転動、故曰、命意源頭在腰際」
いずれも腰の動きが虚実を分け変化することの重要性を述べて
います。
劉 紅年会長からは常々「足・腰・手」と指導を受けるなかで、
丸太を腕の上に乗せ重みを感ずることで手先導を防止する練習を
しておりました。
そこで 新請負人団長の山根さんがペットボトルの空容器に
砂をつめ丸太の代わりの練習具を作成し全員が同時に体験
できるように工夫されました。
この道具の絶妙なところは中の砂が腰の動きで微妙に流れ
変化することです。このわずかな動きを感ずることも重要な
ポイントです。
今年の最終行事を峰俳、守俳の二人の俳人が詠いました。
峰俳
● 諸神を 拝し始まる 餅つき会
山荘内の熱田神宮、橿原神宮のお札の前で
ご挨拶をいたしました。
● てんこ盛り めし食べ始まる 餅つき会
● 七臼の 餅つき上ぐる 冬夏日
今年の異常気象、冬なのに夏日。
● 陰陽餅 みんなで丸めて 供えたり
● 取りたての セロリ香し 朝餉膳
● おもてなし ワイン焼酎 カニの鍋
餅つき前夜、翌日に備え食事会、皆さん盛り上がるなか、
NHK朝ドラ 主題歌 中島みゆき「麦の唄」のメロディーに
のせて
「廉譲堂 加油SONG」
大好きな太極拳
大好きな劉先生
いつも大切なことは
万回の練習を
私たちは学ぶ
楊式 武式 剣
めざす道のり はるかに
楽しく励みたい
守俳
- 丹田に 気斂のつもり 腹を引く
-
肩ゆるめ 打坐を決めて 南京錠
-
背筋を ピンと伸ばせば 美定まる
今回の練習大会は私にとって香厳撃竹(目から鱗)の思いです。
皆さん道場で己の未完成の技を研きましょう。
2015年 平成27年総括練習・餅つき大会
12月12日、13日にかけて一年の総括練習と来年に向けた志を込めた
餅つき大会が開催されました。
太極拳の基本である大地の力を借り足、腰、手の動作が着実に身に
ついている様子が伺えます。これも日々練習、暑さ、寒さも乗り
越えて鍛錬された成果の現れです。
今回は劉会長から「高探馬帯穿掌」の動作について徹底的に指導を
受けました。
動作は単にその動きをこなすだけではなく、動作の前後左右、上下が
次の動きの貯め(蓄勁)を作る重要性を強調されました。
一同更に進歩できたようです。
続いて劉会長の美濃加茂道場三周年回顧 (Highlighte)と今年一年の
エピソ-ドをプロジェクタ-の写真を用いて振り返りました。
様々な行事で生徒皆様が活き活きとした表情が印象的です。
更に会長から武式第二代李亦畬宗師が著した廉譲堂太極拳譜に
ついて貴重な講演を頂きました。
形於手指。最後に形(カタチ)を整えるのは手です。
明日の餅つきの形を大いに左右する。
翌日の餅つきに備え当日夜は餅米30kgの米とぎ、水につけ置き,
早朝に水切りと、夜もいとわず作業となりました。
もちろんその前には蟹すき、霜降り牛肉水炊きなど豪華な晩餐で陽気
を養ってはいます。
いよいよ恒例の餅つき開始です。
薪で火熾し、餅米をセイロで3段ごと蒸し合計7セイロ、杵でこね、
餅つき開始です。
アンコロ餅、ヨモギ餅なども取り混ぜ、皆で楽しく餅を丸めて
団子にします。
一番重要な太極拳陰陽図のお供え餅は会長自ら太極拳の技「按」
(形於手指)を用いてふっくらと仕上げていきます。
火の番も重要な仕事です。
最後に餅を均等に四角く切っていきます。
皆様お疲れさまでした。
来年も健康長寿を目指して練習しましょう。
良い年をお迎えください!!!
第21回伝統太極拳談議サロン
不老長寿 実と虚 第六話 廉譲堂太極山荘荘主
大人のための昔話ファンタジ-
昔々、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。
お爺さんは山に柴刈りに、お婆さんは川に洗濯に行く毎日でした。
ある日、お婆さんが言いました、わしらも今年の誕生日で70歳だ、
この平和な毎日がいつまで続くのやら。
お爺さんのあざなは亀さん、お婆さんは鶴さんと呼ばれています。
お婆さんの老いに対する不安を払拭するかのようにお爺さんが
話し出しました。いつも山の中に入ると白装束のご老人と合うが
そのご老人が言うには太極拳とやらを行うと毎年1歳年が若返ると。
お婆さんが言いました、一年経って1歳若返るとは、わしらは永遠に
70歳でいられると言うことか。
早速、二人揃って山に入りご老人に太極拳の手ほどきを
お願いしました。その日を境に二人は毎日、山中でご老人の手
ほどきで太極拳を学ぶ事となりました。
ある日、ご老人から太極拳を学ぶお二人に興味深い話をされました。
鶴さん、亀さん、二人はまだ小学1年生だ、太極拳を学ぶには
これから中学、高校、大学と先は長い道のりだと。ご老人が申される
には太極拳を学ぶ者は実年齢の下一桁は無いと思いなさい。
すなわち、お二人が70歳であれば7歳です。65歳で6歳、88歳で8歳と。
これを聞いた二人はお互い顔を見合わせ、めでたし、めでたしと。
皆さん幸せですね。
第13回 伝統太極拳談義サロン
「夫婦は同じ趣味でいいもんだなぁ・・・」 東浦町 Meoto Toyoko
始めは不熱心な私でしたが、今ではほゞ毎朝太極拳を行い硬く
なった筋肉をほぐし、縮んだスジを伸ばしの身体チェックをして
から一日を始めるまでになりました。
続ける楽しさ、学ぶ楽しさ及び自然を感じ、友と語らい、
笑い合い、源である師匠の周りをグルグル回りながら、ゆっくり
ではありますが、確実に体力・気力・免疫力が増していると実感
しています。
また、何より夫婦で始めたことにより、お互いに健康になり、
穏やかになり、会話もはずみ平和な日々を過ごせています。
秋風を感ずる今日この頃つくづく夫婦は同じ趣味でいいもんだな
ぁ・・・と思います、これからも、毎日練習して健康で穏やかな
日々を過ごしていけるでしょう。
おかげさまです。感謝・感謝 ‼!
第11回 伝統太極拳談義サロン
不老長寿 実と虚 第三話 廉譲堂太極山荘 荘主
廉譲堂太極山荘は岐阜県美濃加茂市の里山に開所された。山荘は
竹林、雑木林に囲まれ四季折々に自然の営みを楽しませてくれる。
日の出を待たず辺りがわずかに明るくなると同時に様々な声が
聞こえてくる、小鳥、昆虫、蛙、の大合唱となり太極拳練習開始
の合図を送ってくれる。勿論山荘にはエアコンは無い、今年の
酷暑、極寒も素直に受け入れる、これから季節が冬に向かうと
元気な朝の声も無くなり無音の世界となる、そんな時は無音の
音を聞くようにする。自然と共に暮らすとは共存だけでは無い、
自分、人間にとって都合の悪い物は駆除してしまう、雑草、竹林、
蜂、蟻、猪、彼らの生命力は畏るべし、春から夏にかけて日々
駆除しても直ぐに蘇ってくる、正にいくさである。
現在過去未来、歌にもありました、太極拳の実足、虚の足は正に現在
過去未来です。
自然の営みも同様です。そのような様子を写真に収めました。
夏は各地で花火大会が開催されます、山荘もユリの花が花火を
演出しています。
収穫の秋に向かい今を生き、変化していきます。
青々した青年の 栗、柿、稲
山荘隣で捕獲された猪 今年は随分と山荘内を耕し
暴れて頂きました。
美濃加茂市 廉譲堂太極拳山荘 獅子像ア-カイブス
2014年 11月14日
石作工房 内藤社長様による台座基礎工事
2015年 3月7日 大安
内藤社長様による獅子像据付工事
石作工房殿により一対の獅子像を
当日はうす曇ではありますが工事に支障はありません。
無事工事が終了し獅子像は2週間後の除幕式までブル−シ−トで
覆われることとなります。夕方から小雨模様となりやがて
冬の嵐のような寒風が吹曝しました。翌日は晴天ではありますが
厳寒の様相を呈していました。そして小雪模様となり獅子像を覆う
シ−トは薄っすらと雪化粧です。庭には老梅が開花の時を今か今か
と推し量っている様子が伺えます。
これぞ正に「干枝老梅」です。「廉譲堂」太極山荘の獅子像殿も除幕
を経てこの地に腰を据え四季折々の自然と触れ此処に集う拳友様を見
守り続けていきます。
2015年3月21日(土)廉譲堂太極山荘において獅子像除幕式が執り
行なわれました。
晴天、無風、春爛漫の里山で50名近い皆様の参加を頂きました。
開式前に参列者に野点でもてなされました。
始に発起人の長谷川顧問様よりご挨拶を頂戴しました。
本日ここに無事獅子像の除幕式を迎えることの出来ましたことは皆様方のお陰と感謝申し上げます。式の始にこれまでの経緯をお話したいと思います。太極山荘廉譲堂は2012年11月に開所いたしました。当初より門について伝統太極拳の修行道場として聖と俗を分けるシンボルの必要性を感じておりました。記念事業として獅子像の建立をすべく私が発起人となり活動を開始し製作依頼先を探すなか私の高校時代の友人で大府市在住の彫刻家石浜氏のご紹介を得て石作工房さんに製作を依頼しました。
ここに除幕される獅子像はここからほど近い瑞浪市の山中に何億年も眠っていた石を材料としています。仏師の方はよく「木の中に既にいらっしゃる仏様の姿をのみを使って外に出して差し上げる」と言われます。匠の技により獅子としての命を得て、この一対の獅子像は太極山荘廉譲堂を日本に於ける伝統太極拳の聖地、根本道場として幾久しく守って下さると確信しております。 このすばらしい日にこの場所に集まる幸せに感謝し共に廉譲堂の発展、繁栄、継承 そして皆様方の身心の健康を祈念しご挨拶といたします。
(当日の内容を抜粋しております)
続いて劉紅年会長より 謝辞
2015年3月21日(土) 廉譲堂太極山荘にて
会長 劉 紅年
本日は多数の皆様にご参列を頂き厚く御礼申し上げます。
この度、中国伝統医学太極拳会創立15年、日本廉譲堂太極拳
会設立11年の節目の年に当たり、皆様方の健康と会の発展、
継承を祈念いたしまして一対の獅子像を建立することとなり
ました。
この事業を遂行する上で皆様方から多大のご協力を賜りまし
たことはこの上ない幸せでございます。この場をかりて改め
て御礼申し上げます。
私がこの場で、この様なスピ-チをさせて頂けるのも全て人
との出会いです。上海で傅鐘文老師(第4代楊式太極拳伝人)
と出会い内弟子として修行し、また、河北省永年県の李光藩
老師(第5代武式太極拳伝人)との出会いも果たしました。
日本では朝日新聞名古屋本社の加古様と出会い中国伝統文化
の華伝統太極拳を是非日本の皆様に伝授して下さいとの要請
で文化センタ-を始として身心の健康づくりをスロ-ガンに
多くの方と出会うことが出来ました。
そして、私の原点は、やはり上海です。
上海で傅鐘文老師の下、修行した日々が懐かしく蘇ります。
師匠自ら楊式太極拳の基本、剣、刀、推手、杆「槍」大履、
を毎日手ほどきいただきました。
*傅老師の教えを表現しています。
今でも「松非空」の言葉
は忘れません、逸話として傅鐘文老師の師匠にあたる第3代
楊澄浦宗師と推手をした時の事を語られました。「恐れ多く
て、ぼくは袖に触れたかどうか、とその瞬間、10メートル近
く飛ばされた、しかも楊老師は椅子に坐ったままだよ、、」
と子供のように推手の振りをして楽しく笑いました。伝統太極
拳に纏る沢山の逸話を最期まで師の元で教えて頂き修行出来た
事を、本当に感謝しています。
武式太極拳李光藩老師からの教えの中では太極拳の心がけとして
「心存半月」いつも変化できるよう、常に謙虚な精神で煩悩を
無くし修練して下さいとの言葉が今でも柱として肝に銘じており
ます。
良き師と出会い、師の教えを守り、良き拳友皆様と出会う事が
できたこと全てが私の人生の宝です。
廉譲堂太極拳山荘の獅子像はいつまでも太陽「日」・月と皆様方
と共に輝きます。
最後にこのすばらしい獅子像を製作いただきました石作工房
内藤社長様へ御礼の拍手をお願いいたします。
本日は本当にありがとうございました。謝謝!!!
続いて安井推進部長よりご挨拶
獅子像の完成、おめでとうございます。
除幕式を五・七・五調にまとめました。
l 引く綱に 永久に栄と 願いこめ
l 獅子鎮座 聖地定まり 美濃に春
l 太極の 奥義つたわる 神(獅子)の綱
l 鷹の蔵 鶴と白鳥 共に舞う
(獅子の守) (楊式)(武式)
祝 劉紅年老師
弟 子 遍 四 海
桃 李 満 天 下
春光、春風あまねく21日紅白梅の咲き誇る太極山荘輝く隆昌の山間の途、劉先生の御徳を慕い道場満員の中にて獅子像除幕の式に参列することが出来ました。終生を通じて光栄この上もなく心よりお祝い申し上げます。おめでとうございます。
私も微力ながら三十有余年チャンピオンスポ-ツの指導に勤めて来ましたが現代高齢化社会における人生の将来を考えるとき何よりも健康保持増進に勤めるのが今の私に与えられた責務だと強く感じています。特に脳神経の活性化を重視した生涯スポ-ツとして太極拳を見逃すことは出来ないと生涯を掛けて振興と普及に努め我が身の卒寿に鞭打って上手、下手は問題とせず、ひとりひとりの身心に合った指導に留意しながら生かされている限り
毎日笑顔で続けて行動することを祈念してやみません。
一対の獅子の誕生です。
獅子像の覆い幕を作成いただいた井之口さん
いよいよ綱引きです。
山根さんが後方よりお祝いの紙ふぶきを噴射しています。
獅子像前で集合写真
続いて奉納演舞
傅老師から伝授された「寸勁」を用いて棒の先に結んだ
赤い穂布が徐々に先端に移動し、最後に穂布が的を捉えて
空中へと飛んでいきました。
すごい技ですね。一同感嘆しました。
生徒代表平孝雄さん謝辞
長谷川名誉顧問さん謝辞
その後、懇親会を山荘内で行い太極拳に寄せる皆様の厚い
思いを語っていただきました。
本日は本当にありがとうございました。
今年は2月18日が中華圏では大晦日にあたり19日が元旦となります。
「廉譲堂」太極山荘では今年は趣を変え、生徒の神谷さんからお借り
した。中国武侠小説本のコ-ナ-で旧正月をお祝いします。
サロンに数十冊を展示していますのでご一読ください。
神谷さんが太極拳を始めたきっかけはこの武侠小説の虜となり自身
も登場人物のような動きが出来たらとの思いから伝統太極拳を学ぶ事
になったそうです。今では太極拳は戦いの技というより己と向き合い
自身の心身を磨く最良の手段だと悟られたようです。
中国および中華圏で「金庸の武侠小説」を知らない人はいないと
まで言われる人気小説です。中国武侠小説は大衆小説の一ジャンル
で子供から大人まで、特に大人の童話(大人のファンタジー)とも
言われています、昔の神話や伝説、歴史から、天下無双になるため、
人々が様々な困難に打ち勝ち生き抜く姿が描かれています。
大半の物語は義理を重んじる無欲な主人公が苦難を乗り越え、
武術(内功)に長け、成長し、最後に「正義が勝つ」物語の世界となり
ます。私も子供の頃に、旧正月(寒暇―冬休み)の時は夜遅くまで
武侠小説を読んで、苦労している主人公と一緒に涙したものです。
武侠小説作家の第一人者、金庸《倚天屠龙记》の“逍遥谷”の
場面は武当山です。私は2005年5月に武式太極拳第5代李光藩先生
一門と北京から2段寝台ベッドの客車に揺られ、20時間以上をかけて
訪れました。武当山の「逍遥谷」を見たときの感動は今も鮮明に
覚えています。翌朝、早朝より鳥の声を聞きながら太極拳の朝練を
しましたが、まさに「聞鶏起舞」です。
ちなみに、内功、功夫(カンフー)gōngfū、は中国武術の別名でも
ありますが、功夫は「日々鍛錬の蓄積」の意でもあります。
太極拳故郷の拳友たちも伝統太極拳の技を身につけるためには
「要下大功夫」、さらに上を目指すのは「非下苦功不可」を口ずさみ
日々練習に励んでいる姿を目にします。
大人の童話(大人のファンタジー)を読むとき私たちは心に余裕
を持たされます。併せて大人の健康促進には自分の足で太極拳を日々
鍛錬すると誓う元旦です。
皆様も如何ですか。
1月10日、11日の二日間に亘り岐阜県美濃加茂市の本部道場「廉譲堂」
太極山荘で新年交流大会が開催されました。初練習にふさわしい引締
まった天候の下、40名の参加者が初稽古を行いました。
最初に会長から挨拶。
新年好! 皆様明けましておめでとうございます!
新しい年を迎え皆様方も今年に向けた抱負を誓った事と思います。
おかげさまで中国伝統医学太極拳会発足15年、日本廉譲堂太極拳会
発足11年の節目の年となりました。「太極十年不出門」という言わ
れもありますが第一期生の皆さんや、それに続く方々も万回練習は
出来たでしょうか?
今年は未年(ひつじどし) です。羊という動物は群れをなして行動
するため家族の安泰や平和をもたらす縁起物とされています。また、
ひつじ の漢字は未熟の未でもあります。まさに我々の会のありよう
かもしれません。
姿そのものです。
普及を目指す行動を起す年でもあります。皆様の中には地元で地域の
方々と一緒に太極拳を指導練習されている方もお見えになります。
今年はその活動を更に広げていこうではありませんか。人に教える
ことなど出来ないと思うのではなく、皆さんと一緒に練習の場を設け
て自分自身が最初に太極拳と出会った時のことを振り返り、皆で楽し
くをモット-に始めようではありませんか。
伝統太極拳の継承、普及活動を通じて皆様方の身心の健康づくりを
目指してまいりましょう。
続いて長谷川顧問、安井推進部長、平田寺長谷川住職からご挨拶を頂
きました。
安城神本先生は今年90歳の卒寿を迎えられ太極拳のおかげで益々お
元気になられたとの事です。
全員での伝統楊式太極拳、伝統武式太極拳、剣の総合練習
全員での集合写真
守俳が詠みました。
寒の入り 蜂屋に集い 初稽古
まだ未熟 指先凍てる 寒稽古
室内にて会長直伝の勉強会
守俳が詠みました。
目力に 奥義を宿す 神の技
起勢の 秘めたる真理 垣間見る
翌二日は近くの小山観音へ初詣
今年の健康、開運祈願を行いました。
小山観音横の木曽川沿いで朝練習
廉譲堂太極拳譜の一節
「長江大海の如く絶えることなく流れる」
中国最大の河川長江を木曽川に置き換え眼前に滔滔と流れるさまは
我々が太極拳を行う上で正にこのようでありたいと願うお手本です。
守俳が詠みました。
太古より 流れる水辺 套路練る
昼食・懇談にて全ての行事を終了しました。
幹事の皆様ご苦労様でした。
元旦の朝は粉雪舞い一面銀世界、周りの風景は全て白地で新鮮です。
ここで一筆「太」を陰陽図の横に描きました。
今年は私たちにとって節目の年であります。
中国伝統医学太極拳会創立15周年、日本廉譲堂太極拳会創立11周年を
迎えます。
好運にもこの節目の年の始まりは一面の大地は白です。私たちが自由
に描くことが出来るのです。先ずは初心に帰って太極拳の「太」の字
を書き初めしました。
中国語では「太」は 更に・より・等 more・too と同様の意味合い
を持ちます。
私たちは現状に満足するだけではなく更に高みに挑む開始の年です。
会の理念である「伝統太極拳の普及・継承活動を行う事で皆様の
健康増進を目指す。」
皆様が日々精進し伝統太極拳で学んだものを広く世に伝えていく元年
でもあります。現在も多くの有志の方が地域で伝統太極拳を通じた健
康増進活動を行っています。皆様一人ひとりがお手本となり普及・継
承が出来るよう更なる精進を祈念いたします。
私にとって初心に帰るため是非訪れたい地があります。
2014年12月30日、31日の両日に島根県の出雲大社をお参りしました。
出雲大社の歴史、文化についてはその道の文献、ガイドブックに目を
通して頂くとして、私の心には「徐福伝説」の源として訪問いたしま
した。ここで史実を論ずるつもりはありません。
HPの巻頭で記載しているように現代不老長寿の術はあります。
それは太極拳です。
歴史のロマンと現代社会を生き抜く術を学びながら医学的効用に
ついて解明を図ってまいります。
一面純白に染まった「廉譲堂」太極拳山荘の庭
真新しくなったひのきの皮をはった屋根付き山荘の表札
管理人 咲男さん
山荘より臨む雪景色
大黒様が太極拳を 左右の足を使い分け
金鶏独立(jin ji du li) 素晴らしいですね。
初稽古「2015新年交流大会」は1月10、11日 「廉譲堂」太極山荘にて
開催いたします。皆様奮ってご参加くださいね。
今年も残すところ後わずかとなりました。
皆様とともに四季折々を太極拳練習で過ごした1年です。
12月に入ると厳しい冬将軍の到来です。
毎週土日は雪の舞う練習日となり道場への道のりを心配された事と思います.
今年1年を振り返り、私の師匠 傅鐘文(ふ・しょうぶん)老師が何時
も言っていた言葉が蘇ります。「3套路以上方可聚勁ju jin」武術
用語で楊式太極拳全套路を少なくとも毎日3套路は行いなさい、そう
すれば自身の内なる力が湧いてきます。更に継続すれば新たな力が
育ち万全の身体となります。
我々流に解釈すれば毎日正しく3套路練習すれば己の自信が湧いてき
ます。更に継続すれば不老長寿の身体となるでしょう。
新年を迎えるにあたり新たな目標をたてる上で傅鐘文先師の教えを
参考にして下さいね。
小雪舞う道場 3套路の練習風景
陰陽図が雪化粧
最後に冬練三九の鍛練を終えた心況を五・七・五に守俳が
歌いました。
初雪や 練る套路に 心燃ゆ
初雪に 三套路で 身を鍛え
三套路 まだよと諭す 初寒波
それでは皆様良いお年をお迎え下さい。
「廉譲堂」太極山荘開所二周年記念大会開催
2014年11月22日 雲ひとつない秋晴れの下、岐阜県美濃加茂市蜂屋町の
「廉譲堂」太極山荘で開所二周年の記念大会が催されました。
山荘の名前の謂れは武式太極拳 第二代李亦畬宗師が「廉譲堂太極拳譜」
として太極拳の極意をまとめた書斎の名前です。
2004年に日本廉譲堂太極拳会が設立され2012年11月23日に此の地に本部道場
として開所されました。
美濃加茂の里山で自然とともに太極拳を学ぶ事が出来る幸せを感ずる二年
でした。
「おかげ様」
生徒皆様方の太極拳に対する熱い思いが「廉譲堂」太極山荘を守り立て練習、
集いの場所として、また四季折々を肌身で感ずることが出来る最良の地として
役割を果たすことが出来ますことは正に「おかげ様」と感謝申し上げます。
「練習を楽しむ」
太極拳を自分のものとして実践するためには万回練習が必要です。
ひたすら太極拳を行う「只管打拳」そのものです。
開所1年目に1000回行えば今年は2000回できた事と思います。
10年目に万回練習が達成されるわけです。その道のりは容易なものでは無いと思います。
雨の日も、風の日も、酷暑、酷寒の日も休みはありません。ひたすら練習あるのみです。とは言ったものの苦しみに耐える練習ではありません。
自分自身と会話できる貴重な時間を楽しむことです。そして無心となり自然と一体感が生まれます。人と比較せず自分と向き合うことです。
「高みに挑む」
昨今は高齢化社会の到来で毎日のように介護、医療、認知症など頻繁な話題となり見聞きします。ほとんどの内容は受身の対策です。老いは誰にも避けて通れません、待っているわけでもありません。
私たちは自らを鼓舞し寿命という天命の迎えが来たときに自分の足で立って受け入れることが出来るよう今から準備することです。
太極拳で人生は楽しく志を高く日々精進しましょう。
続いて長谷川顧問挨拶、安井推進部長から興味深い話を頂きました。
全員による楊式太極拳85式全套路、武式太極拳108式全套路、
続いて教室ごとに楊式太極拳第一段を演舞します。
最後に長谷川名誉顧問総評、静岡県支部清水部長の手締め
翌11月23日 *厳し朝練後 餅つき大会開催
昨日に続き秋晴れの絶好日
前日に30kgのもち米とぎを施し当日朝から釜焚き、蒸し、杵回し、餅つき開始
皆さんの意気はさすがです。
あんころ餅、ヨモギ餅と手で団子を作っていきます。
祭壇奉納用の太極拳陰陽図のお餅ちも完成
生徒の皆さんがペンキ塗り職人へと変身、道場周りの木製壁が新品に
最後に本日つき立てのお餅ちをお土産に全ての行事を終了しました。
お疲れ様でした!!!
8月道場練習最終日 久々の晴天 過ぎゆく夏を惜しむかのような夏日となりました。
実はこのような日を快適に練習できる秘密GOODSが密かに準備されていました。
今年の夏は天候不順で日の目を見ることがわずかでしたが愈々登場です。
平さん、井ノ口さん、加藤さんが苦心して作成したものです。
井ノ口さんがこの大作の縫製をされました、感謝です。
練習場に午後から差し込む日差しを大型帆布で遮るものです。
まるで大型帆船が大海を悠々と航海しているが如く布をなびかせ風
を気持ち 良く通してくれます。
夏の道場でもう一つの課題が草取りです。
雑草の強靭な生命力に感心しているわけにはいきません。
皆さんで夏草刈り、併せて廊下拭き、皆さんの協力で快適な道場が維持されました。
夏風を受け清々しい練習風景です。
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
伝統楊式太極拳第5代伝人
伝統武式太極拳第6代伝人
中国伝統文化の華である伝統太極拳の普及と継承を目的とし2000年9月名古屋にて設立しました。
楊式太極拳創始者の楊禄禅先師は晩年弟子たちを前に太極拳の究極の目的を話しました。
弟子たちは秘伝の技の伝授を期待して集まっていたが先師の言葉はく「詳問用意終何在,延年益寿不老春」と答えたそうです. 日本語で太極拳の最終的な目的は,「アンチエイジング,心身ともの健康の実」であると。
司馬遷の「史記」によると紀元前3世紀、中国秦の時代に始皇帝の命を受け徐福以下3,000人の童男童女が東方(韓国、日本)に不老不死の霊薬を求めて船出しましたが霊薬は見つかりませんでした。
しかし、現代不老長寿の術はあります。それは太極拳です。
歴史のロマンと現代社会を生き抜く術を学びながら医学的効用について解明を図ってまいります。
医学博士会長 劉 紅年